私たちが健康を保つために、体温計や血圧計を使って体の状態を知るように、社会や経済の状態を測るのが「統計」の役割です。体温計がなければ、体の状態が分からないのと同じで、もし、統計がなければ、世の中の状態を正しくつかむことができません。
例えば、景気の状況が良くないときには、失業や物の売れ行き、家計の動きなどが、マスコミでもよく取り上げられますし、景気が良くなって、度が過ぎますとインフレの心配から、物価の動きや、地価の動向などが注目されます。
これらの動きは、何となく肌で感じることはできても、具体的に示すことができないと、国や自治体が施策を組み立てることができません。それを、客観的に知るためには、実際に調べてみるしか方法がないのです。
実際に現状を調べてみて、全体としてどうなっているか、それを数字で表したのが「統計」です。
「統計」は、水や空気と同じように、普段はその存在を直接感じることはないと思いますが、国や地域の様々な状態を正しく示す大切な情報として欠かすことができないものです。そして、それを作るためには、皆さまのご協力を得て、統計調査を行うことが欠かせません。