布田川断層帯(堂園)
布田川断層帯(堂園・どうぞの)
平成28年に起こった熊本地震の際に表出した断層の一つ。
堂園池に隣接した農地に約180mにわたって地表断層が表出しました。表出した断層の中では日本最大級の長さです。水平方向のずれにより、畔(あぜ)が右横ずれしたため、クランク状に曲がったように見えます。ここでは、熊本地震の地表地震断層による最大の水平方向の変位(2.5m)を観察することができます。また、同地区では古くから民話『堂園池(どうぞのいけ)の大蛇』が伝わっており、震災直後の断層は、まさに田畑を荒らす大蛇が通った跡に見えることから、大昔にあった大地震を後世に伝えたのではないかという説もあります。付近には、横ずれした水路も遺構として残されています。
この布田川断層帯は、2018年2月に国の天然記念物に指定されました。
現在は、横ずれ断層を保存し、教育旅行や視察の受け入れを行い、地震の記憶を伝えています。