福田寺 五輪塔(虎ヶ塔)
熊本県下で最大級の五輪塔とされる、通称「虎が塔」。鎌倉時代の文永8(1271)年に造られたものです。全体の高さは246センチメートル、最大幅111センチメートルあり、どっしりとした格調高い風格を感じさせます。
今は無き福田寺の修験僧は、内寺の入口にあった「虎が塔」にお参りし、「一の川(現・赤井川)」で身を清め、川を渡り、「一の香」で香をたき、峰入り修行のために福田寺へ登っていったと考えられます。
「虎が塔」の地輪に刻まれている文字から読み取れることは、「父母の恩に感得し、仏の慈悲が生きている者みな(衆生)に平等にありますように」と祈願して奉納された五輪塔であるということです。